銀杏の臭いの成分はなに?臭いを消す方法は?街路樹になんで使われる?
2015/10/07
秋も深まってくると紅葉とともに、街路樹の銀杏並木も黄色に色付いてきて綺麗ですね。
スポットとしては、東京都内ですと明治神宮外苑や北海道などでも北海道大学構内のイチョウ並木などは有名なスポットですよね。
東京では都のシンボルマークにもなっていますね。
見て綺麗なイチョウですが、実際に近づくにつれて、あれっ?というニオイに気付くことでしょう。
しかも、そのニオイが悪臭に近いニオイとなっているので、敬遠される方も中にはいますね。
今回はそんなイチョウの臭い(ニオイ)の気になる部分をまとめてみました。
銀杏の臭いの成分はなに?
まず、イチョウが臭いと言われているのは、イチョウになる種子が熟した際に発するニオイなのです。
いわゆる、銀杏(ぎんなん)と言われている種子ですね。
イチョウには雄株と雌株が存在していて、銀杏は雌株に実らない為、同じイチョウの木でもニオイのない木は雄株だったというわけです。
そして、雌株に出来る銀杏が熟した時のアノ臭いは、酪酸(らくさん)とヘプタン酸と呼ばれる物質からの臭いです。
酪酸はバターにも含有されている物質の為、この名で呼ばれるようになり、足の悪臭の原因となっている物質です。
バターと銀杏と足の臭い。。。。なんか食欲が。。。。
一方、ヘプタン酸はタバコの添加物のひとつにもなっているようで、こちらは腐った油のにおいがする物質です。
まぁ、強烈な臭いの物質が出会ってしまっている状態ですね。あのニオイもうなずける。。
銀杏の臭いを消す方法はある?
残念ながら一度熟して臭いを放った銀杏の臭いを即効的に消す方法は存在しないのですが、種子の外皮の部分がニオイを放っている為、この熟した外皮を外すほかありません。
食用として調理する前の外皮を剥がす処理方法があります。
・ビニール袋に入れて袋の上から圧を掛け(踏むのもいいですね)皮を剥ぎ、その後水につけてかき混ぜるように洗い流す
ビニール袋が破けないよう注意ですね。
・時間がある場合は、1~2日ほど、水につけてから洗い流す
銀杏にはギンコール酸と呼ばれる物資が含まれており、漆を触った時のようなかぶれなどの炎症を起こすので、水につけて洗い流す際には、ゴム手袋などを使用して処理するようにしましょう。
・土に1ヵ月程、埋めておく
こちらの期間についてはいろいろとあるようですが(熟度合い)、マンションンなどにお住まいの方は難しいですね。
くれぐれも、臭いが気になるからと言って、銀杏を拾った場所などで外皮を剥いでその場に放置するのはやめましょう。
車や歩道上で踏まれた後の悪臭状態と同じになります。
足の臭いの原因にもなっているのであれば、足の臭い取りなどの消臭剤があれば対処出来るのかな??かも??
銀杏は臭いのに街路樹になんで使われているの?
では、あれほど臭いが出るのが分かっているのに、人通りが多い街路樹に使われているのでしょうか。
しかも、見映えだけでいけば雄株でいいはずなのに、雌株を植えるのでしょうか。
イチョウの木は街路樹として樹種別では最多本数が植えられています。
理由としては、秋の黄葉の時の見映え、美しさ、剪定に強いという理由で街路樹として利用されています。
その昔、江戸時代の頃には、イチョウの木が火に強い性質より、火除け地に多く植えられていたようです。
一般的には街路樹を植える際には、臭いの放たない雄株を選んで植えられているようですが、サルやネズミなどがあの臭いに弱く食べようとしない為、虫などを遠ざけられ、手入れがあまりかからないといった見解もあるようです。
また、街路樹を植えている側が、雄株か雌株を見分けるのが難しい為といった理由もあるようです。
実際に銀杏がなるまで見分けがつかないようで、植えた後、数年後に突然、銀杏がなりだして分かったとうこともあり、イチョウ自体大木となる為、なかなか交換というわけにはいかないようです。
まとめ
銀杏の臭いメインにまとめてきましたが、銀杏を食用とする際には注意が必要です。
銀杏には4-O-メチルピリドキシン という物質が含まれており、多く摂取したり、小さなお子さまが食べたりすると、まれに中毒(痙攣、呼吸困難など)を起こす場合があるようです。
一般的には大人で一日5~6粒と言われています。
一方で、喘息の症状など、鎮咳去痰作用として薬草効力もあるようですが、飲み方などは医師などに相談の上、使用するのが良いでしょう。
何かと嫌われる時期がある銀杏ですが、調理をして茶碗蒸しやそのまま炒って食べてもとても美味しいですね。
イチョウ並木に綺麗さもありますし、また、水はけがよい樹木で加工性に優れ、歪みが出難い特質より、建材や将棋の盤、まな板などにも適材として使われています。まな板は高級材として有名です。
イチョウ並木が綺麗な時期に、同時に悪臭により嫌われ時期にもなるイチョウですが、我々の身近な生活で活用されていたりもするんですね。