子供の日の飾りの鯉のぼりの由来は?兜の由来は?人形は?菖蒲湯は?
2016/03/17
5月の大きなイベントのひとつにゴールデンウィークがありますが、その中でもメインはやはり子供の日ではないでしょうか。
初節句を迎える親御さんにおいては、そろそろ飾り物などの準備はお済みでしょうか。
今回は子供の日の飾りについて気になるところをご紹介してまいります。
直前に慌てることのないよう準備を進めましょう。
子供の日の飾りの鯉のぼりの由来は?
5月節句の飾り物の代表と言えば、鯉のぼりですね。
ゴールデンウィークも近くなると大小様々な鯉のぼりが優雅に泳いでいる光景を目にしますが、鯉のぼりにはどのような意味が込められているのでしょうか。
鯉幟(こいのぼり)とは日本元来の風習で、江戸時代に武家の間で広められたといわれています。
端午の節句である旧暦5月5日まで男の児の出世と健康を祈願して庭先で飾られた紙や布に鯉の絵柄を書いてのぼりとなっています。
本来は門松や雛飾りなどと同様に、江戸時代の裕福な家庭での習慣であり、魚を模した吹き流しの形でしたが、一部の家庭で鯉の絵柄を描いたものを揚げるようになったのが現在の鯉のぼりの形になってきています。
鯉の絵柄を描くのは中国の故事が所以となっていて、黄河の急流にある竜門と呼ばれる滝を多くの魚が登ろうとしていたが、唯一鯉のみが登りきり竜になることが出来たことにちなんで鯉の滝登りが立身出世の象徴となったことにはじまります。
吹き流しの5色は万物は木・火・土・金・水の5種類の元素からなるという説と、5種類の元素は「互いに影響を与え合い、その生滅盛衰によって天地万物が変化し、循環する」という五行説からきています。
当初は黒色の真鯉(まごい)のみであったものが、明治時代頃より緋鯉(ひごい)と対で揚げるようになり、昭和に入り家族を象徴し、青色の子鯉や、女の子も含めた暖色系の鯉のぼりも飾られるようになりました。
鯉のぼりで有名な地域は生産量日本一の埼玉県加須市です。
1988年2月には、長さ100メートル・350kgのこいのぼりを作り、全長世界一の大きさで「加須のこいのぼり」として有名になっています。
地域によっては、逸話などにより鯉のぼりを揚げる風習がない地域もあるようですね。
ちなみに、鯉のぼりに金太郎の絵が描かれているのは、金太郎が自分より大きい巨大な鯉をつかまえた勇敢なところが由来となっています。
子供の日の飾りの兜の由来は?
兜を飾ったり鎧を飾るのは鎌倉時代頃からの由来で、男の子の身体を守るという意味合いが含まれていますが、いろいろな将軍、大名の鎧兜がありますが、効果があるのはいったいどれでしょうね。
子供の日の飾りの人形の由来は?菖蒲湯は?
子供の日を端午の節句ともいいますが、端午(たんご)は五節句のひとつで、菖蒲の節句とも呼ばれています。
旧暦では午の月は5月にあたり、この午の月の最初の午の日を節句として祝っていたものが、のちに5が重なるこの月の5日が端午の節句の日になったといわれています。
「端」は物のはし、つまり「始り」という意味で、元々「端午」は月の始めの午の日のことだったものが、後に、「午」は「五」に通じることから毎月5日となり、その中でも数字が重なる5月5日を「端午の節句」と呼ぶようになったともいわれています。
人形などを飾る習慣については、鎌倉時代頃から鎧、兜、刀、武者人形や金太郎・武蔵坊弁慶を模した五月人形などを室内に飾って祝うところから始まっています。
菖蒲、菖蒲湯に入る習慣も邪気を払うものとしてのほか、「菖蒲(しょうぶ)」が武を重んじる「尚武(しょうぶ)」と同じ読みであること、また菖蒲の葉の形が剣を連想させることなどから、端午は男の子の節句とされ、男の子の成長を祝い健康を祈るようになりました。
代々家の後継ぎとして生れた男の子が、無事成長していくことを祈って、また一族の繁栄を願う重要な行事となっています。
まとめ
最近ではマンションなどの集合住宅に住む家庭も増えてきたために、とくに都心部などでは大型の鯉のぼりが泳ぐ姿を見かけ難くなりましたね。
やはり5月の節句には優雅に泳ぐ鯉のぼりを見たいものですね。
お子さまの健やかな成長をお祈りしています!