新緑が美しくなってくる5月にはゴールデンウィークがありますね。
2016年のゴールデンウィークは飛び飛びの休みになっていますが、2日間休みを取得すると、なんと10連休になります。
ゴールデンウィークは楽しみですが、5月5日は子供の日ということを忘れてはいけません。
お子様がいらっしゃるご家庭では、是非子供の節句をお祝いしましょう。
今回は子供の節句のちまきについて気になるところをご紹介していきます。
ちまきを食べて元気なお子さまの成長を見守りましょう!
5月子供の節句にちまきを食べる理由は?
「ちまき」は漢字で「粽」と書きますが、もともとは中国で作られていた料理が日本へ平安時代ごろに伝わったといわれています。
うるち米やもち米、米粉などを原料に作った餅やもち米を笹などの葉で包みイ草などで縛り、葉に包んだまま蒸した後、葉を剥いで食べる料理ですが、もともとは「もち米」を植物の葉で包み、殺菌力や防腐性のある灰汁で煮込む保存食でしたが、その後改良されたものが現在の「ちまき」となっているようです。
「ちまき」と呼ばれているのは、もともと「ササ」ではなく「チガヤ」と呼ばれる雑草の葉で巻かれていたためといわれています。
では、なぜ「ちまき」が端午の節句に食べられるようになったのでしょうか。
もともと中国から伝わってきた「粽」には、中国での言い伝えから5月5日に「粽」を食べる習慣となっています。
中国からの言い伝えによると、中国の戦国時代に楚の国の詩人であり、国王の側近として仕えていた屈原(くつげん)が、陰謀のために国を追われ、5月5日、川に身を投じてしまい、人々から慕われていた屈原に「ちまき」を川に投げて弔っていました。
しかし、後に屈原の霊が、「ちまきを食べる前に蛟龍(こうりゅう)という悪魔に食べられてしまうために、蛟龍が嫌がる楝樹(れんじゅ)の葉で米を包んで五色の糸で縛って欲しい」と言ったことが「ちまき」のはじまりと言われています。
中国からの言い伝えによる云われは上記のとおりですが、本来の由来としては、春から夏に入るこの時期に病気にかかりやすく亡くなる人が多かった為、5月を「毒月」と呼び厄除けとして、菖蒲やよもぎなどの葉を門に飾り、粽や薬用酒などで健康を祈願したのがいわれとなっています。
5月子供の節句にちまき以外に何をつくる?
端午の節句には、「粽」のほかにも、柏餅を食べる習慣がありますね。
こちらは、柏の葉は新芽が出るまで古い葉が落ちないという特徴があることより、「家系が途絶えない」という縁起として「柏の葉」を「子孫繁栄」につなげていることにはじまります。
柏餅は「ちまき」と違って日本独自の習慣です。
5月子供の節句にちまきと合わせて飾りはどうする?
端午の節句は「男の子」の日として、雛祭りなどと同じく、鯉のぼりや兜などを飾ります。
そもそも、端午の節句は奈良時代の頃より続いている行事で、「端午」というのは月の「端(はじめ)の午(うま)」の日という意味があり、5月に限ったことではなかったのですが、牛(ご)と五(ご)が同じ読みの為に毎月5日のことを示すようになり、やがて5月5日になったといわれています。
病気や災厄を避けるために菖蒲湯など菖蒲を用いることが習慣としてありましたが、「菖蒲」が「尚武」と音が通じる為、武士の間で「武をとうとぶ」ということで端午の節句には尚武の日として祝うようになり、徳川幕府においては、重要な日として定められるようになりました。
「尚武」から兜や鎧などが飾り立て祀られるようになっていったのがはじまりですね。
「鯉のぼり」については、室町時代から武家の間で5月5日の端午の節句に竹竿に「吹き流し」を立てていましたが、江戸時代になり町人の間でも「鯉のぼり」が竿に付けて楽しむようになりました。
鯉は「鯉の滝上り」などとも言われているように、子供がすくすくと元気に育つことを願う意味が込められています。
まとめ
日本各地や世界各国でも「ちまき」に似たような食べ物はありますが、作り方や呼び名なども異なっています。
2月の節分などと同様、季節の変わり目に体調を崩すことのないよう祈願していきましょう!