かつて音楽を聞くときには当たり前のように使用していたカセットテープですが、ここにきてあらたにブームとなっているようです。
今回は昔懐かしい感じとなってしまったカセットテープについてキャッチアップしてみました。
カセットテープブームでメーカーが復刻版発売!
以前は音楽録音などは46分や60分、90分などのテープを買ってきてレコードなどからダビングをしたものですが、すっかりCDにその座を奪われて以来、ほとんど目にすることがなくなりました。
ところが、昨年の8月にオープンした東京都内のカセットテープ専門店はファンで賑わっているようです。
この店は国内外の音楽テープがおよそ5000本をはじめ、ラジカセやウォークマンなどの商品までも揃っている、東京中目黒にある「waltz(ワルツ)」という店です。
店を訪れる年代層は30代以上カセットテープを使用していたファン層かと思いきや、カセットテープ時代を知らない若者までが来ているといいます。
今、ウォークマンと言えば、HDD(ハードディスク)タイプのものが一般的となっていますが、かつてウォークマンと言えば、カセットテーププレーヤーを指していました。
では、なぜ今、カセットテープブームが再燃してきたのか?!
音質といえば、最近ではハイレゾ(高解像度)などの技術を駆使した高音質な商品が話題となっていますが、CDやハイレゾなどの音とは異なるアナログ的な柔軟さを感じる音が心地良いカセットテープを求める人たちの感想となっているようだ。
またカセットテープの音を再生するラジカセなどの操作感なども心地よい理由のひとつとなっているようです。
全てがデジタル化に向かい、精巧な音源を奏でる一方で、どこか昭和世代を感じるレトロな音に心良さを求める方が多いのも、気忙しい社会生活の中であっても、心のどこかでは癒しを求めている部分がある表れなのでしょうか。
少し前に、歌手の松田聖子がカセットテープでリリースしたり、国内で唯一、カセットテープの生産を続ける日立マクセルも今年の11月25日から、70年代の人気モデルを再現した復刻版を6万巻限定発売するなどの動きもあります。
カセットテープのブームに合わせてカセットテープを再生する車載用カセットデッキも一部メーカーで売り上げが伸びているようです。
カセットテープブームでビデオテープは再燃なるか?!
カセットテープは音を再生するものであるが、アナログ映像で一時代を担ってきたビデオテープのブームはくるのでしょうか。
カセットテープのアナログ的なノイズ交じりの音を心地よいと感じる方は増えているのかも知れませんが、やはり視覚的にはアナログ的な映像の再燃は難しそうですね。
ビデオテープと言えば、過去にベータとVHS戦争とまで言われ、どちらのテープが台頭するのかメーカ間でのバトルが繰り広げられた時期もあり、最終的にはVHSが勝利となりましたが、いまやそのVHSもすっかりDVDやブルーレイディスクにとって代わられています。
映像と言えば、オリンピックブームで売上を伸ばしたテレビも4Kが主流となりつつありますが、巷では8Kテレビなどの噂も出ていて、このままいくと次期オリンピック、4年後の東京オリンピック時には8K画質のテレビが主流になっているかも知れませんね。
カセットテープブームでMDは?
音を記録する媒体としてはカセットテープの次世代を担うと思われたMDの存在も忘れることは出来ませんね。
発売された当初は、CMも頻繁に行われ、CDよりもコンパクトで持ち運びにも利便性があるものとして席巻すると思われたが、意外、MDの存在もそう長く続かずに消え去ってしまっています。
CD自体は今も主流となっている為、MDがブームとなることはまずなさそうな感じですが、レコードのアナログ音源を好まれている方は、今も多いです。
CDやHDDの音とは異なる音色がレコードにはありますね。
ターンテ―ブルで回転するあの雰囲気を堪能するのもまたゆったりな時を奏でてくれます。
まとめ
家の掃除などをしている際に昔懐かしいテープが出てくるご家庭もあるのではないでしょうか。
テープの音質はさることながら、CDの操作に慣れてしまっていると、テープで指定の音楽を聞く際の早送り、巻き戻しの煩わしさがどうしても気になってしまいますね。
CDが発売された際に一発選曲がとれほど便利に感じたか、あの時の感動は今でも覚えています。
CDの音質、操作性も良いですが、時には昔懐かしいテープを取り出して、昔録音した曲を懐かしんでみてはいかがでしょうか。
かつての日本の技術力の復刻は嬉しい限りですが、各種デッキも揃えていただかないと一時的なブームで消え去ってしまいますね。
なにかと気忙しい世の中で、アナログ世代のゆったりとした雰囲気をあらためて感じてみてはいかがでしょうか。
カセットテープをお持ちの方は、保管(湿度、高温など)にご注意を!!