年も明けてお正月を過ぎると節分の時期が迫ってきますが、節分の準備もいろいろとありますね。
地域にによっても習慣などで内容が異なったりするのではないでしょうか。
今回は節分の習慣のひとつである柊(ひいらぎ)の飾りについて気になるところを紹介していきます。
最近では節分の時期に、玄関先などに柊を飾ってある家を見かけるのも少なくなりましたが、読み方もちょっと難しい柊についてみていきましょう。
節分の柊はいつから飾る?
節分の時期になると豆まきの他にも柊や焼いた鰯の頭を飾ったりする習慣もありますが、それぞれには意味があります。
柊…柊の葉にはたくさんの棘が付いていますが、この棘が鬼の目を刺して門口から入ってくることが出来ないようにするといわれています。
鰯…鰯を焼いた際に出る嫌な臭いと煙で鬼を寄せつけないようにするといわれています。
鰯については、臭いと煙が肝心なので、飾るのも大事ですが、焼くときにも窓を開けて出来る限り煙や臭いが外気まで伝わるようにするのですが、最近ではマンション住まいや住宅が密集している場所などに住む方も多くなり、なかなか煙や臭いを出すのが難しくなっているのが現状です。
さて、柊や鰯の飾るタイミングについては、一般的には節分の2月3日に飾る家庭も多いのですが、小正月の1月15日から飾りはじめるところもあります。
地域の習慣などによって異なるところもあるようですが、少しでも長い期間飾って、邪鬼を払う期間を長くする意味もあります。
節分の柊の飾る場所はどこ?
柊や焼いた鰯の頭を飾る場所ですが、鬼(邪鬼)が入ってこないようにするのが目的ですから、玄関や戸建なら門扉、各部屋の窓などに飾るのが一般的です。
多く飾ることにより臭いを強める意味もありますし、出入り口となるところへは柊の棘で退治(退散)するようにする為、出入り口や窓へ飾るのが効果的となります。
浴室やトイレに窓があるご家庭などはそれぞれに飾るのも良いです。
柊鰯を飾ったのちに、豆まきをすることで鬼も退散ですね。
節分の柊の処分方法は?
柊や鰯の頭を飾る日も地域によって異なっています。
■柊鰯を飾る日
・節分(2月3日)当日まで
・節分翌日の立春(2月4日)まで
・2月最終日まで
・翌年の節分まで
地域によって邪鬼を払う意味から1年中飾るところもあるようです。
また処分方法についても様々です。
■柊鰯の処分方法
・神社でお炊き上げしていただく
・半紙に包んだ後、塩で清めてから生活ゴミとして処分
一般的には神社などでお炊き上げしていただきますが、神社によってはお札以外の飾り物などは受け付けない所もあるようですので、その際には各家庭で処分しなければなりません。
ただし、家庭を守っていただいた縁起物として、単に家庭用ゴミとして処分してしまうのは申し訳ありませんので、丁重に半紙などに包んで塩で清めた後に御礼の気持ちを持って出すようにしましょう。
柊も鰯も自然界のものですので、清めた後に土に返すのも良いですね。
ただし、鰯の頭については猫などの餌になる可能性もありますので、土に埋め戻す際には十分気を付けましょう。
まとめ
諺(ことわざ)に「鰯の頭も信心から」がありますが、この諺の由来も節分の風習に由来していると言われています。
節分に焼いた鰯の頭を柊の枝に刺して戸口などに飾る風習が行われていましたが、鰯のような味気ない(つまらない)ものでも信仰し続ければ尊いものとしてみることが出来ることから生まれた諺と言われています。
鰯の頭については、平安時代のお正月に門口に飾った注連縄(しめなわ)に柊の枝と鯔(ぼら)の頭を刺していたことが鰯の頭を飾るようになった由来となっているようです。
邪鬼を払って1年の健康と繁栄を祈願しましょう!