今年も北海道地方は既に雪がかなり積もってきているようですが、北海道旅行などを計画されている方は、早めの準備をしていきましょう。
今回は、冬の北海道へ車で行くという方や、北海道でレンタカーを借りてドライブを計画されている方へ、北海道の雪道事情などの気になる部分をご紹介していきます。
冬の北海道は景色は素晴らしいですが、雪道にはかなり慎重な運転が求められます。
冬の北海道の雪道はどんなかんじ?
北海道の雪道は時期や気候によって様々な路面に変化します。
■時期的な路面状況
・11月~12月
気温の変化が激しく、積もり始めた雪が根雪(雪解け時期まで残る雪)になるまでは湿った雪質の時も多く、
スリップし易い状況。
・1月~3月中旬頃
雪も断続的に降る日が多く根雪となっている為、踏み固められた路面などは比較的安定した走行が可能。
・3月下旬頃~4月
雪解けが始まり、轍も出来やすく湿った状態の雪質となる為、車の走行には十分注意が必要。
北海道内でも地域によって気温差や湿度が異なりますし、その年の天候などの傾向もありますので、あくまでも参考にしてください。
また、市街地や除雪車が入っている場所と入っていない場所とでは整備の状態も異なります。
一般的に積雪した路面が最も滑りやすくなっているのは、水分が多く含まれている雪質の状態の時です。
気温が低く積もった雪が解け出さない状態においては、スタッドレスタイヤであれば意外と雪を噛む感じでブレーキの効きも出ます。
■とくに注意すべき場所
・除雪後の路面
・交差点付近
・太陽が出て(気温が上がり)少し路面が溶けた状態
・峠道
除雪車が除雪した後の路面は凹凸が少なく比較的安定した状態で走行することは出来ますが、削り取られた路面は滑りやすくなっている為、ブレーキを掛ける際には注意が必要です。
交差点付近など自動車が発信停止を繰り返すような場所も路面が磨かれた状態のように滑りやすくなっています。
まだ積雪がない状態の時期でも、気温がかなり低くなっている時の夜間帯などは、ブラックアイスバーンといって、路面が凍った状態となっていますので積雪がなくても注意しましょう。
とくに橋など、道路の下部が風の通りが良く部分的に気温が下がっているようなところはブラックアイスバーンの危険が潜んでいます。
また、雪が解け出してきた頃や大型車が頻繁に行き来する道路や、除雪があまり入らないような路面においては、轍が出来やすく、轍ででハンドルをとられたりしますので、スリップなどとは違った注意が必要となります。
ほかにも、吹雪き、地吹雪などで瞬間的に視界が遮られる時もありますが、急ブレーキをかけると追突の危険もある為、通常よりも十分な車間距離をとることと、スピードの出し過ぎには注意が必要です。
踏み固められた圧雪状態の上にうっすらと新雪が積もっている際などは、スリップし易い状態ですが、見た目からは
判断がなかなか難しいものです。
走行してハンドル操作から路面状態を感じとることが出来るようになるのが良いのですが、これには慣れもありますので、旅行などで冬の北海道へ行く際には、これまでの路面状況を踏まえたうえで、車を自ら運転するのかどうか、ひとつの材料としてみてくださいね。
冬の北海道では車の仕様は?
北海道ではレンタカーにしようか、自分の愛車も持っていきたいといった方もいらっしゃるでしょうが、極寒の冬の北海道ではどのような準備が車に必要なのかをみていきましょう。
■寒冷地仕様車の主な仕様
・バッテリー大容量
・ウィンドウォッシャー液(不凍液)の水との割合
・ワイパーブレード
・車下足回りの防錆塗装
・ミラーヒーター
北海道など積雪が多い地域などでは、寒冷地仕様車として、特別な装備をしている車が販売されています。
スタッドレスタイヤ装着は言うまでもありませんが、雪道や寒冷地での走行経験がない方にとっては寒冷地仕様車と標準車の違いに驚きですね。
私も恥ずかしながら、ワイパーが積雪用のブレード(ゴムで全体が覆われています)があることを知りませんでた。
走行中にガラス表面が凍ってきたり、信じ難い状況が発生しますので、十分知識を入れてから旅行に向かうのがよいでしょう。
ミラーヒーターなどもドアミラーに雪が溜まってきたりしますので重宝します。
また車の駆動方式によっても運転に影響が出ますので、自分の乗る車がどの方式なのかを把握しておくことも必要です。
・FF(前輪駆動)
一般的にエンジンは前についていますので、前輪に駆動を持ってくることで、安定した走行が出来る為、雪道などでは多少の坂道などでも上っていくことが出来、積雪地方で使用されることが多い。
・FR(後輪駆動)
車体が軽い後部側に駆動がある為、雪道などで発信する際に後輪が滑りやすく、深雪などにはまりやすい。
積雪の坂道などには不向き。
・4WD(4WS)(四輪駆動)
前後に駆動がある為、深雪状態の路面でもはまりにくく、上り坂などでも力強く走行することが出来る。
一般的に雪道などで悪路では、4WDが安定した走行が出来ると言われていますが、4WDでも雪道では過信は禁物です。
ブレーキを掛ける際などには基本的にどの駆動方式でも変わりませんので、やはりスピードの出し過ぎなどには十分な注意が必要となります。
冬の北海道で運転は大丈夫?
これまでもお伝えしてきたとおり、冬の北海道など積雪路面においては、変化の激しい路面状況を判断し、自分の車の仕様なども把握した上でハンドル操作をすることが求められます。
コーナーでの曲がり方なども、通常の乾いた路面などとはハンドルの切り方も変わってきますし、ブレーキングも滑りやすい路面などでは、少しづつ何回かに分けてブレーキを踏んで止めるなどのテクニックが必要となります。
銀世界に目が慣れてしまって、路面状況が曖昧な感覚に陥ることも長時間の雪道運転では起こりえますし、雪道での長時間の運転などは夏場などに比べても神経をかなり使いますので、休憩時間を通常よりも長めに多くとることも必要でしょう。
■雪道走行時に車に常備しておきたい道具
・スノーブラシ
・除雪スコップ
・軍手
・チェーン(プラスチックのもので軽量かつ装着容易なものがあります)
・牽引ロープ
・脱出マット(スノーヘルパー)
雪道ではまってしまうなど、自力脱出不可能な際にJAFなどの連絡先も控えておくのも安心ですね。
まとめ
北海道の冬の雪景色も夏とは異なり、一面銀世界で綺麗な景色を見ることが出来、見とれてしまいがちになりますが、常に変化する路面状態に意識を集中しながら運転する必要があります。
自ら車の運転で壮大な北海道をドライブするのも良いものですが、雪景色を堪能するのであれば、公共交通機関などを利用してゆったりと移動するのも良いものです。
どうしても自分の運転でという方も、せめて現地のレンタカーなどで車を借りることで装備に不安を抱えることなくドライブ出来ます。
北海道に住んでいる方は慣れていてスピードも出ていますが、焦らず慌てずに運転しましょう。