最近、民泊という言葉をよく耳にしますが、なんとなくはイメージできるものの、地方などに住んでいる方などはあまり身近な感じがしない方も多いのではないでしょうか。
今回は民泊について気になるところをご紹介してまいります。
民宿とは異なりますので、ご注意を!
民泊の需要は増えてくる?
個人で所有しているマンションやアパートの空き家を使ってお手軽に宿泊を希望する方へ有償で貸出するサービスが民泊ですが、昔からあるようなサービスですが、最近になって目立つようになってきたのは、日本への外国人観光客の増加と、それに伴ってマッチングサイトのAirbnb(エアビーアンドビー)という会社が出現したことにより広がりが拡大している状況とも言えます。
観光庁の調べによりますと、平成26年の外国人の旅行者人数は1,314万人で前年度比で300万人も増えている状況です。
この数値は今後さらに伸びる傾向にあり、へ伊勢28年では1,800万人、平成32年には2,500万人にまで増加するとの予測にもなっています。
東京でのオリンピック開催が2020年に予定されていますので、オリンピック需要とともに外国人の増加は著しく増えるのは明らかですね。
外国人観光客の増加と共に懸念されることのひとつに宿泊先の不足が挙げられますが、そこで話題になってきたことが民泊というわけですね。
とくに首都圏を中心としたホテルや旅館などの数では外国人の宿泊者数を受け入れるのは困難になってきていますので、民泊を利用する外国人の観光客も増加している傾向にあります。
民泊については、一般的にはホテル一室借りるよりも利用料は安く抑えられる傾向にもあり、ホテルなどの建築数も増加傾向になってはいるものの、まだまだオリンピックに向けての客室の不足は目に見えていて、インターネットなどで民泊者を募集するサービスについてなども政府として動きが出るようです。
政府も公認するような後押しがあれば、民泊需要は今以上に拡大していくことは明らかですね。
民泊の需要懸念は?
今後の提供と需要の拡大は見込めていますが、やはり懸念事項も多々あります。
■民泊懸念事項
・利用マナー
・旅館業界からの反発
懸念事項で最も大きいのは、やはりマナーの問題ですね。
夜中までの騒音やゴミ出し、喫煙など通常であればマンションなどでも問題になるような事案が懸念されます。
見ず知らずの方が突然出入りすることになりますので、近隣の方にとっては不安になるのも分かりますね。
マンションの管理組合などにおいては、民泊の禁止を規約に盛り込むところも増えてきているようですので、今後の拡大と合わせて動向が気になるところです。
一定の条件のもとで資格を持って営業している旅館業界からは、民泊のある意味無資格な状態で営業的な行為を行っていることに反発も出ているようです。
法律的にもグレーゾーンで運用されている民泊も今後の政府の規制緩和などの動き次第で大きく変わることでしょう。
営業行為としてはグレーもしくはブラックですが、空き家の有効活用などの問題を払拭する効果もあるようで、賛否は分かれているところです。
民泊需要で儲けはある?
民泊はそもそも儲けることが出来るのかというところですが、今後外国人が多く流入してくる首都などでは需要が大きく見込まれますので、一般の不動産同様、駅からの距離や買い物の利便性、間取り、部屋の広さなどによっては利益を大きくとることが出来る物件もあるでしょう。
一般的には、宿泊費用が5,000円から10,000円と言われていますので、家賃や住宅ローンが毎月10万円とした場合、最低でも20泊以上は宿泊いただかないと元は取れない計算になります。
宿泊の稼働数を上げるか、宿泊費用を上げるかがポイントですね。
転貸などで行っている方もいるようですが、くれぐれも規約、法律的な部分を無視して運営することのないように注意しましょう。
投資用などでマンションなどを新たに購入し、民泊をしている間に、規約などで民泊禁止になるなどのリスクはありますので、リスクなどもきちんと見据えた上で参入することをおすすめします。
まとめ
ちなみに、民宿とは宿泊用に用意するお部屋であって、営利目的ととして旅館業法の規定を受けるものを指します。
民泊と民宿、営利目的であるか否かがポイントということでありますが、微妙なラインですね。
今後の動向に注意していきましょう。